映像のおはなし
−デジタルビデオ篇−
ここでいう「デジタルビデオ」とは、業務用のデジタルビデオをいいます。よく、レーザーディスク(LD)に表記されている「D-2編集」「D-2マスター」というのがこれに近いです。この場合、「デジタルVTR『D-2』をマスターVTRに使用しました」と言う訳です。
フィルム映像をビデオ(LD)パッケージ化する場合には、「テレシネ」という作業を行ないます(「テレシネ」については、次回にとりあげます)。このときにデジタルVTRを使用します。何故デジタルか??? というと、「アナログVTRより画質がきれいだから」と言う答えになりますね。
そのデジタルVTRにもいくつかの規格が存在する訳です。その主なものは次の通りです。
- D-1(SONY)
- 世界統一フォーマット
- 映像+4chオーディオ
- NTSC、PAL、SECAMの方式に左右されない
※世界には、いくつかのTV放送の方式があります。日本、アメリカは「NTSC」方式を採用しています。
- コンポーネント方式
(色信号,輝度信号を別々にデジタル記録)
- D-2(SONY)
- D-1の発展型
- 映像+4chオーディオ
- コンポジット方式
(色信号、輝度信号をミックス記録)
- D-3(Matsushita)
詳細は未確認です。
最近のビデオパッケージでは、テレシネ作業に「D-2」が主に使用されます(その他、「ハイビジョン」を採用しているケースがあるとも聞いています)。『ウルトラマンティガ』『ウルトラマンダイナ』、現在放映中の『ウルトラマンガイア』のビデオ合成作業には、「D-1」が使用されていますね。当然、D-1の方がD-2よりも高品質なのです。
次回は、「テレシネ」「キネコ」について‥‥
では、また。
(亀山 晃)
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改稿:1998/10/08 初校:1998/04/13
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