珈琲にこだわれ

〜豆の種類:コロンビア〜

 珈琲豆の種類について説明していくこのシリーズ、第3回目の今回はモカ、ブラジルとともにメジャーであるコロンビアをとりあげたいと思います。
 コロンビアは、中米に位置しています。場所は、前回ご説明したブラジルと、今世間を賑わしているペルーのちょうど上(地図でいうと、です)になります。国土面積としてはブラジルの7分の1以下なのですが、珈琲の生産国としてはブラジルに次ぐ大国です。このことは、珈琲を世界に流通させている2大マーケットのうちの1つであるニューヨーク取引市場における取り引き上の分類に「コロンビア・マイルド」という名前がつけられていることからもわかります(ちなみにこの分類は4つしかありません)。

 ブラジルと同様、コロンビアにおいても輸出に関する運営を統括する組織があり、輸出される珈琲豆は、ここで格付けがなされます。ここでの格付けは豆の大きさによるもので、スクリーンNo.17 (17/64インチ=約6.75mm)以上の大きさの豆を「スプレモ」、これより小さなもの(スクリーン No.15〜17)を「エクセルソ」と呼びます。それより小さなものは国内消費用にまわされます。日本に入って来るのはほとんどが「スプレモ」なので、ブラジルとは異なり喫茶店などで「コロンビア・スプレモ」とメニューに書いてあっても、それだけでは別にどうってことはないのです。
 実際には上記の格付けは、単に豆の大きさで区別したものでしかないので、味がいいかどうかはまた別の問題となります。これとは別に産地で区別をするなら、日本で有名なのは「メデリン」というものがあります。

 コロンビアの珈琲は、香味に優れ、甘みが特徴的といえます。苦みや酸味のバランスもよいので、モカやブラジルと同様、ブレンドのベースとしてよく用いられています。

(アラビカ・ヒコ:1996.12)



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