珈琲にこだわれ

〜米国珈琲漫遊〜
 いや〜、ついにドトールもはじめましたね。その名も「ボナカフェ」。スターバックスが日本に進出してから、「フレンチプレス」という名称で店頭で販売している器具と原理的には同じものです。ドトールのはちょっと工夫がしてあるみたいですけどね。ところでこの器具、「ばるんが通信」をずっと読みつづけている読者の方はお気づきかと思いますが、溯ること96年8月の17号で取り上げているんですよ。なんだか日本にもこの方式が普及するかもしれませんね。

 さて、今回の話題は、アメリカの珈琲屋さんのお話しです。昨年末に、N.Y.に遊びに行ってきました。普通なら観光だけでも遊びきれないのですが、私の行きたいところといえば‥‥「本屋」と「珈琲屋」。何が米国にいってまでこういう行動をとらせてしまうのやら。悲しい性です。
 それはともかく、いざN.Y.で珈琲豆を売っているところとなると、これが意外と見つからないものです。カフェとなると、それはもうたくさんあるのですけどね。そんな中で見つけたのが Porto Rico / 201 Bleeker Street, New Youk, NY 10012です。場所はブルーノートの近くと言った方がわかりやすいかもしれません。
 ここは純粋に豆売りだけのお店でした。それだけに豆の種類が多いこと。日本ではあまりお目にかかれない銘柄があるだけでなく、同じ銘柄でもorganicと称される有機栽培のものもあったり、アメリカでは一般に広まっている(らしい)フレーバーコーヒーや、デカフェ(カフェインレス)の珈琲豆なんてのも置いてありました。それらが銘柄ごとに大きなカゴに入って店内に所狭しと並べられている光景は圧巻です。豆もきれいに焼けているし、粒もそろっているように見えました。
 決して綺麗な店ではないのですが、それでも私がどの豆にしようか悩んでいる間にもひっきりなしにお客さんがやってきます。もちろん豆のままでも購入できますし、希望を言えばその場で粉にもしてくれます。結局私が買ったのはorganicのガテマラで、1/2ポンド(約230グラム)で$3.50(約450円)でした。
 買った豆は、N.Y.にいる間には飲めずに、日本に帰ってきてから飲んだのですが、なかなかおいしかったですよ。

(アラビカ・ヒコ)



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