P.S. Dear Berangere
会いたくて(しょうがないよね)
追伸
会いたくて 会いたくて
会いたくてしょうがないよね
窓から射す陽射しに包まれ 日曜の午後
流れるそのメロディは 再発CD
「僕らは夏に出逢って 秋まで共に歩いた」
春の前には 冬が来る
すでにある価値は すべて笑い飛ばした
冬の張りつめた空気が好きだといった
真実を見つけたと 思っていたあの日
だけど今 僕には 春がやって来た
会いたくて 会いたくて
会いたくてしょうがないけど
会いたくて 会いたくて
会いたくても しょうがないよね
微睡み誘うような ポカポカ日曜の午後
長い冬をすぎ 春の優しさを知る
あの頃 好きだった歌 「冬へ向かい歩き出そう」
居心地の好い部屋で聴いている
ずっと とても寒くて死にそうだった
思えば君にも 冷たくしたよね
会って謝りたいけど 笑って話したいけど
暖かな陽溜まりの中 とてもできはしない
会いたくて 会いたくて
会いたくてしょうがないけど
会いたくて 会いたくて
会いたくて なんて‥‥しょうがないよね
(C)inoue tatsuo & hasmi toshihito 1995
視聴会録
出席者:井上竜夫(I)、佐久間充(S)、蓮見季人(H)
Dear(instrumental)
H
これは、名曲ですよね。
I
これも「アナン」と同じで、練習用に作ったような曲なんだよ。
H
今でも楽器屋で弾いてるって言ってたじゃない。
I
音出し用にね。まぁ、たまにだよ。今回のアレンジで完成型でしょう
S
前のはアコースティックだったよね。あれはあれでよかったけど、BGM的なところもあって、ちょっともの足りなかったよね。今度のは凝ってる。面白い。
H
前のアレンジが好きだったんだけど、聴き慣れればこれもいいのかな。
会いたくて(しょうがないよね)
H
新曲です。
S
何か売れ線だよね。
H
これはずっと前、井上君が「こんなの書いたから、まとめてくれ」って詩を持ってきて、それでずっと温めてあったんだ。そんなの後にも先にもその時だけだからね。本人、全然覚えてないらしいけど。
I
まったく覚えてない。
H
直筆原稿見せようか?
I
いい!(断固拒否)
H
まとめる方向としては、アズテックカメラへのオマージュというか、当時の井上君をその後の井上君が回想しているという感じで‥‥
I
覚えてないんだから!
H
そういうことにしておこう。で、ロディ・フレームの詩の何箇所かを引用してみました。
ほんとは曲もつけてみたんだけど、モータウン+浜田省吾みたいになっちゃって。そんでサビだけ残して共作にしてもらったんだ。
I
打ち込みが手間取ったよね。佐久間君のテープを元にして作ってたら、直前になって、サビのメロが違うっていうんだもん。
H
あれは、僕の最初のデモテープがラフ過ぎたんだ。面目ない。メロディラインは基本的には充の持ってきたやつだけど、ずいぶん変えちゃったじゃない。もともとどういうイメージだったの?
S
Aパートがゲーム音楽で、Bパートがラストエンペラーのテーマっぽいやつ。
I&H
え!
S
リズミカルになって、スッキリして、良かったと思うよ。
H
あと、これはボーカリスト井上の復権と言えるんじゃない?
I
歌うのたいへんだったよなぁ。
H
詞とメロディの切れ目が合ってない。これは僕の詞作の特徴なんだからしょーがない。でもキーが、はまってるから声は気持ちよく出てたよね。
I
一音上がった時の感じは、非常に好き。あの転調は、うまくいってるでしょ。みんな気がつかないみたい。ディアベラの曲の特徴に、転調しまくってボーカルが辛いというのがあって、あの曲なんだっけ?
H
「シンデレラなんかじゃいられない」? 今回入れなかったやつ。
I
そう、あれは超難曲。そういう意味では、一番ディアベラらしい曲。
H
詞も一番と二番で韻踏んでるしね。
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