旅のまにまに思い出す、曖昧な記憶。けれど、そのほとんどに、後悔の2文字がついて離れなかった。
過ぎた時間は、決して書き替えられはしない。それは分かっていました。それでも何とか、あの時の本当の気持ちを伝えたいと思い続けていたのです。
いつの頃からか 傷つけあう日々
嫉妬と強情の毎日
何を求めているのかさえ
考える余裕すらなかったね
許せないというなら 憎んでいい
弁解も謝罪もしない あれがあのときのすべて
時が洗い流すなんて 虫のいい話だね
いま言えることはただ 君に会いたい
噂ばかりが気掛かりで
理由もなく焦ってばかりで
抑え切れない態度 すぐに
言い繕う言葉 捜しだせずに
許せないというなら 憎んでいい
弁解も謝罪もしない あれがあのときのすべて
あの日に戻ろうなんて 思いなどしないけど
いま言えることはただ 君に会いたい
今度は大丈夫なんて 自惚れるわけでなく
今は ただ 君に会いたい
前向きに生きることの大切さを、僕はあなたから教わった。けれど尊敬の念が、いつか馴れあいになり、そして歯車が狂ってしまった。何とかしようとジタバタするほど、結局はお互いを傷つけることにしかならなかった。
そして、あの日。本心を伝えることなく、僕は、あなたの街を離れる日を迎えてしまったのです。
(C)hasmi toshihito 1988,1995