P.S. Dear Berangere
You can fly!
あきらめが支配する街、そして人々。
とりあえず、なんらかの他者に頼ろうとする人々
そして、そんな人たちを、食い物にしようとする人々
そんな光景を見るたびに、僕は、あなたとの出会いに感謝するのです。
そして、あなたが教えてくれたことを、彼らにも伝えたいと感じるのです。
じれったい
なんで自由に生きてこうとしないんだい
いいじゃない
誰にでもの正解なんてないよ
意味がない 自分騙して生きても
失敗なんか 気にも留めず
思うままに 生きてた日々
思い出してみてごらん
君にもできるはずさ
――高く高く 君も飛べる
遅くはない
気づいた時 それがいつでもターニングポイント
巡り逢い
「今」の肯定 その先に未来
「どうしたい」 それがすべての始まり
心底の気持ち ちゃんと見据えて
傷ついたって あきらめないで
ひとつづつ乗り越えていけば
路は拓けるもの さあ
――高く高く 君も飛べる
(C)inoue tatsuo & hasmi toshihito 1987,1995
視聴会録
出席者:井上竜夫(I)、佐久間充(S)、蓮見季人(H)
H
これは井上君が最初に作った曲だし、本人に歌ってもらうつもりだったんだけど、リハーサルで僕が仮歌を歌ったら、それで行こうって言われちゃって。
S
井上大輔さんに歌ってほしい。
I
この曲は、自己嫌悪の最たるものだね。ほんとは、やりたくなかった。
H
一番最初の最初の頃、言ってたよね。お互いに初めて作った曲を持ち寄った時に。「たくさん曲作って、もうあの頃の曲はやりたくないって言えるようになりたい」って。
I
え、そんなこと言ってた? よく覚えてんなあ。
H
いま思い出したんだよ。
I
まあ、このアレンジなら許せるか。リフが恥ずかしかったんだけど。
S
前のも良かったと思うよ。
H
このリフはm、7拍子を待ってたんだよ。前のは何か勢いが止まっちゃう気がしてたんだ。
I
これは正解かもしんない。
H
あと、前の歌詞が字足らずだったんで、リライトしようとしたらハマっちゃって。ボーカル録りのスタジオまでごちゃごちゃやってて、しょうがないから見切っちゃった。初めてだよ、歌詞を書くのにこんなに悩んだの。それから、一番最初に井上君が書いた詞の一節「道は開けるもの」が復活している。I
復活させなくてもいいのに。
H
いや、やっぱり記念すべき処女作だからさ。
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