P.S. Dear Berangere
ぱらのいあ ぱらだいす
親しげな素振りで近づき 微笑む
幸福を差し出す 瞳は虚ろ
楽園 誘う 街角の聖者たち
悲しみが消えると 叫んでる
夢が叶うと 訴える
この世界の後に来る と言う
孤独の暗闇に 迷い込んだ彼に
その灯を与えてあげたのは 君だね
糸の切れたビーズ 宛てどなく落ちていく
手探りで愛を 求めてる
分かち合える夢を 求めてる
優しい君に すがりつく
願い事をすべて 叶える国へと
列を連ねる少女と肩を落とす人影
明日を求めて 今日を捨ててしまうの
そこに何が 見えてるの?
幸福を讃えていながら 苦悶の表情
そしてまた君は 繰り返す
あなたを守れるのは 私だけ
あなたを癒せるのは 私だけ
あなたを導けるのは 私だけ
あなたを救えるのは 私だけ‥‥
(C)hasmi toshihito 1988,1995
視聴会録
出席者:井上竜夫(I)、佐久間充(S)、蓮見季人(H)
S
(イントロを聴いて)え?何これ。
H
もう、わけわかんないでしょ。これでもシンプルっていう?
S
涙出た。
H
これは、いろんな宗教がぐちゃぐちゃになっている今の宗教界を表現してるんです。
I
非常にタイムリー。
H
当時、詞を書き替える時、三角関係の歌と宗教の歌の2案あったんだけど、竜夫が「宗教の方」って言ったんだ。
S
メロディがだいぶ変わったよね。
H
元は「オレンヂのI LOVE YOU」ってラヴソングだったじゃない。それ用のアレンジとこの詞の内容のアレンジとじゃ、必然的に変わるから。もともと変な曲だったけど。
I
現時点になって、アイデアとテクニックのバランスが取れてきた。初めて両方の融合ができた気がする。これ、あの時にやってたら絶対ぐちゃぐちゃになって、音になんなかったよ。
S
もう、びっくりですね。
I
明田川さんのベースもいいよね。「マドモアゼル」より苦労してもらった。
H
こうゆう風にしてくださいって言ったら「お前、ほんと好きだなあ」って、呆れられちゃった。当時、僕がやりたかったベース・スタイルだからね。ぷよよ〜んって。
I
とりあえず、これが俺の代表曲になるんだよね。何でみんなが好きだって言ってくれるんだか、わかんないんだけど。
H
そう言いながら、その後この曲だけは、何バージョンも作ってるじゃない。
I
人がいいと言うんだから、いいのに違いない。まあ、これで完成型でしょう。
H
といいつつ、ライヴバージョンはぜんぜん違う。
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